今回はこの悩みに答えていきます。
2018年はVTuberの運営が炎上する事例が多くありました。
なぜ、VTuberの運営は炎上しやすいのかをここではお話ししていきます。
- 炎上の例
- 表面的に見える炎上理由
- 本質的な炎上の理由
今回はこの3点で解説していきます。
Contents
VTuberの実際の炎上例から学ぶ
ここでは、VTuber業界でどのような炎上が起きたのかをピックアップしてみました。
同じ炎上というくくりですが、炎上の内容はそれぞれ異なりますので、そこにもフォーカスして紹介していきます。
- VTuberからの暴露で炎上
- 契約書の大切さ
- 運営の方針とファンの望む方向
詳しく解説していきますね。
【炎上からの学び①】VTuberからの暴露で炎上
VTuberの中でも、特に勢いがあり、視聴回数はVTuberトップの「キズナアイ」を超えるほどの人気があった「ゲーム部プロジェクト」が炎上したことは、ファンに衝撃を与えました。
この炎上事件の発端は、演者側によるSNSでの間接的な暴露が原因となっています。
内容としては、運営側に対する不平不満を呟いたもので、その結果、運営側がファンにとがめられ、炎上したという経緯になっています。
結局のところ、「同じような問題は起こさない」ということで演者側と和解したが、その後すぐに出演者が変更になったということで再度注目を集めました。
45万人のチャンネル登録者も一週間で40万人に減少するなど、かなり人気のVTuber集団だっただけに業界は騒然としてました。
【炎上からの学び②】契約書の大切さ
こちらは、「牡丹きぃ」という主にゲーム実況を行っていたVTuberが、自信のSNSで“活動が継続できなくなる”という旨の情報を発信したことで、炎上した例です。
この「牡丹きぃ」の発信に対して運営側は、文書と動画で事実の説明を行ったものの、「牡丹きぃ」との関係が修復できずに運営側は解体し、「牡丹きぃ」は他の運営に移ったという流れです。
運営が発表した事実説明の文書では、契約書は交わしてなかったものの約束事として最低賃金の保証はされており、演者自身から保証金の増額を受け、運営はそれに対応しているという旨が書かれてありましたが演者側は「勝手に情報を出された」として、SNSで発信しました。
「運営の対応が悪い」という意見もあれば、「演者側のわがままだ」という意見があるなど、かなり論争を呼んだ炎上事件でした。
双方の意見が食い違う中、意見が一致し、尚かつ重要な部分として“契約書が交わされていなかった”ことが挙げられます。
やはり契約書というのはお互いが活動していく中で約束事をより強固にする役割があるため、活動をする上での契約書の重要性をこの炎上事件から学んだ運営も多いかと思います。
【炎上からの学び③】運営の方針とファンの望む方向
そして、VTuber業界のトップを走る「キズナアイ」も大きな炎上が起きました。
その内容というのが、“キズナアイの分裂”です。
これだけ聞くと分からない方もいるかと思いますが、「キズナアイ」というアバターは何も変わらないまま演者が3人増えることで、同じ姿をしつつ声や性格の違う「キズナアイ」が生まれました。
これに対してファンは大反対を起こし、大炎上したという内容です。
“オリジナルのキズナアイ”が動画で出演する機会が減り、声の違う「キズナアイ」が出演する動画は低評価が60%を超え、日本のファンだけでなく海外のファンのチャンネル登録者数も大幅に減少しました。
中国の大手動画サイト「biribiri」のチャンネル登録者数も10万人ほどの減少が見られました。
この事態を受け、「キズナアイ」が所属している「Activ8株式会社」の代表である大坂武史氏が声明を出しましたが、これも「曖昧だ」「ちゃんと説明しろ」と厳しい言及をファンから受けてしまう事態となり、結果としてさらに炎上は続く形となってしまいました。
現在は当初に比べて落ち着いてるものの、まだ“分裂”に対しての言及を求めるファンは存在しており、完全に収束するのはもう少し時間がかかるように思います。
VTuberのトップという位置である「キズナアイ」だったからこそ、ここまでの炎上騒ぎになったとも言えるため、やはりその影響力はかなり大きいということ実感する事件だったとも言えます。
VTuberの炎上時のファンと運営の心理の違いとは
ここからはVTuberの炎上時の2つの視点を考えてみます。
- ファンの心理
- 運営の心理
これも詳しく解説していきます。
VTuberファンの心理
VTuberという業界はファンにとって安息の地です。
アニメや漫画とは違い、“自分の推しVTuber”(好きなVTuber)とコミュニケーションが取れることでバーチャルなキャラクターでありながら、人間味も感じられる今までにない唯一無二の存在です。
そんなVTuberのイヤなニュースなど見たくもないですし、やはり「そんな問題を起こす制作運営は何をやっているんだ!」と思いますよね。
- VTuberに対する待遇に問題があるんじゃないのか
- なにか酷い扱いを受けているんじゃないのか
- これからの活動はどうなってしまうのか
こんな感じでファンは心配になります。
それらの矛先が制作運営に向けられるのは当然のことです。
VTuber運営をする際にはあくまでも表に立つのはVTuber本人でありそれを支えるのが自分たちであることを意識し、その上でどのような立ち回るのが最良かを常に考える必要があります。
VTuber運営の心理
では、逆に炎上したときの運営側の心理としてはどうでしょう。
まずは、当たり前ですがこのような事態になってしまったことを反省します。
- 「なぜこのようなことになってしまったのか」
- 「原因はいつから、どのようにして生まれたのか」
- 「今後をどうするべきか」
原因究明と今後の活動に向けての改善や対策を同時に且つスピーディーに考え、いち早くファンに報告しなければいけません。
そこで報告の形式なんかは運営によりけりですが、この流れは確実にどこの制作運営も考えることと思います。
ここからは考察になるのですが、制作運営側は基本的に大きな嘘をつかないと考えています。
なぜなら、VTuberと運営との関係性悪化にしても、運営の方針を説明する声明であったとしても、嘘をつくリスクがあまりにも高すぎるからです。
嘘をついたとしても、関係が崩れた組織の中では密告されるリスクがあまりにも高過ぎるためです。
その企業のVTuberファンには見えないところであっても業界内での情報が共有されるため、一緒に仕事する機会も減りますし、もちろんファンにも見放される可能性もかなり大きいので、嘘をつくコスパは最悪と言っていいでしょう。
そのリスクをわざわざ負ってまで大きな嘘をつく企業は、少なくともその業界では生き残ってはいけないことは間違いです。
炎上する本質的な理由
- 炎上する本当の理由
- 炎上しないような運営の在り方
こちらも解説していきます。
炎上する本当の理由
これまで炎上の例から、炎上したときのファンと制作運営それぞれの考えを書いてきましたが、じゃあ炎上する本質的な理由はなんなのか、という点で解説します。
結論から言うと、【コミュニケーションを円滑に行える環境を整えられているか】ということです。
制作運営とVTuberとの間で契約書をしっかりと交わすことなども重要ではありますが、人と人とで創り上げる事業では、コミュニケーションの円滑な現場は業務を行う上で最も大切な環境です。
YouTubeに出演することもできるし、技術周りも全て自分ができるのであれば、もう個人VTuberとして活動した方がいいですが、ほとんどの人はこれができず、誰かを頼ります。
信頼関係があり、自分の足りない部分やできない部分を補ってくれるパートナーという認識を双方が持ち続けることで運営側とVTuberは成り立っているのです。
VTuber運営が炎上しない方法
VTuberが炎上する本質的な理由は、“運営とVTuber同士のコミュニケーションやファンとのコミュニケーションを円滑にとれているか”という部分です。
ファンを楽しませるだけでなく、運営とVTuberも楽しめる事業というのを目指していくことは重要なのです。
双方のコミュニケーションを円滑にとり、どんなコンテンツを創っていくのか、どのようにファンに楽しんでもらうのかを考えるのが、VTuber運営に欠かせないことだと考えます。
VTuberの炎上から学ぶことまとめ
以上、過去のVTuberの炎上案件からこれからVTuberを志す人が学ぶべきことをまとめてみました。
VTuberは技術的な側面で一人でやり切るのが難しいビジネスでもあります。
だからこそ、チームとしてのコミュニケーションやファンとの空間作りの設計に細心の注意を払う必要がありますね。
今回の記事がすこしでも参考になれば幸いです。